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初詣

03

大祓詞(旧) (おおはらいのことば)

≪原文≫

高天原に神留坐す 皇か親神漏岐神漏美の命以て 八百萬の神等を 神集へ集へ賜ひ神議り議り賜ひて 我皇御孫の命は 豊葦原の水穂の國を 安國と平けく所知食せと 事依し奉りき 如此依し奉りし國中に荒ぶる神等をば 神問しに問し賜ひ 神掃ひに掃ひ賜ひて語問し磐根樹立草の垣葉をも語止て 天の磐座放ち 天の八重雲を伊頭の千別に千別て 天降し依し奉りき如此依し奉りし 四方の國中と 大倭日高見の國を 安國と定奉て 下つ磐根に宮柱太敷立高天の原に千木高知て 皇御孫の命の美頭の御舎仕奉りて 天の御蔭日の御蔭と隠坐て 安國と平けく所知食む國中 に成出む天の益人等が 過犯しけむ雑々の罪事は 天つ罪と 畦放ち溝埋 樋放ち 頻蒔 串刺 生剥 逆剥 屎戸許々太久の罪を 天つ罪と法別て國つ罪とは 生膚断死膚断 白人胡久美 己が母犯せる罪 己が子犯せる罪 母と子と犯せる罪 子と母と犯せる罪畜犯せる罪 昆虫の災ひ 高つ神の災ひ 高つ鳥の災ひ 畜仆し 蟲物為る罪許々太久の罪出む 如此出は 天つ宮事以て天つ金木を本打切末打断て 千座の置座に置足はして天つ菅曾を本刈断末刈切て八針に取辟て天つ 祝詞の太祝詞事を宣れ
如此乃良ば 天つ神は天の磐戸を押披きて天の八重雲を 伊頭の千別に千別て所聞食む 國つ神は 高山の末 短山の末に 上坐て高山の伊褒理 短山の伊褒理を掻別て所聞食む 如此所聞食てば 罪と云ふ罪は在らじと 科戸の風の 天の八重雲を 吹放つ事の如く朝の御霧夕の御霧を 朝風夕風の 吹掃ふ事の如く大津邊に居る大船を 舳解放ち艫解放ちて 大海の原に押放つ事の如く 彼方の繁木が本を 焼鎌の敏鎌以て打掃ふ事の如く 遺る罪は在はじと 祓ひ給ひ清め給ふ事を 高山の末短山の末より 佐久那太理に 落多文都速川の瀬に坐す 瀬織津比咩と云ふ神大海の原に持出なむ 如此持出往は 荒潮の潮の八百道の 八潮道の 潮の八百曾に座す速開都比咩と云ふ神持可可呑てむ 如此可可呑ては 氣吹戸に坐す 氣吹戸主と云ふ神 根の國底の國に 氣吹放ちてむ 如此氣吹放ちてば 根の國底の國に坐す 速佐須良比咩と云ふ神 持佐須良比失ひてむ 如此失ひてば 今日より始めて罪といふ罪は在らじと祓たまひ清めたまふ事を天津神國津神八百萬神等共に所聞食と申す

≪読み≫

たかあまのはらにかむづまりまします すめらがむつかむろぎかむろみのみことをもちて やほよろづのかみたちを かむつどへにつどへたまひかむはかりにはかりたまひて あがすめみまのみことは とよあしはらのみずほのくにを やすくにとたひらけくしろしめせと ことよさしたてまつりきかくよさしたてまつりしくになかにあらぶるかみともをば かむとはしにとはしたまひ かむはらひにはらひたまひてこととひしいはねきねたちくさのかきはをもことやめて あめのいはぐらはなち あめのやへぐもをいづのちわきにちわきて あまくだしよさしまつりきかくよさしまつりし よものくになかと おほやまとひたかみのくにを やすくにとさだめまつりて したついはねにみやはしらふとしきたてたかあまのはらにちぎたかしりて すめみまのみことのみづのみあらかつかへまつりて あめのみかけひのみかげとかくれまして やすくにとたひらけくしろしめさむくになかに なりいでむあめのますひとらが あやまちおかしけむくさぐさのつみごとは あまつつみと あぜはなちみぞうめ ひはなち しきまき くしさし いきはぎ さかはぎ くそへ ここたくのつみを あまつつみとのりわけてくにつつみとは いきはだはちしにはだたち しろひとこくみ おのがははおかせるつみ おのがこおかせるつみ ははとことおかせるつみ ことははとおかせるつみけものおかせるつみ はうむしのわざはひ たかつかみのわざはひ たかつとりのわざはひ けものたうし まじものせるつみここたくのつみいでむ かくいでは あまつみやごともてあまつかなぎをもとうちきりすゑうちたちて ちぐらのをきくらにをきたらはしてあまつすがそをもとかりたちすゑかりきりてやはりにとりさきてあまつ のりとのふとのりとごとをのれ 

かくのらば あまつかみはあめのいはとをおしひらきてあめのやへぐもを いづのちわきにちわきてきこしめさむ くにつかみは たかやまのすゑ ひきやまのすゑに のぼりましてたかやまのいほり ひきやまのいほりをかきわけてきこしめさむ かくきこしめしてば つみといふつみはあらじと しなとのかぜの あめのやへぐもを ふきはなつことのごとくあしたのみきりゆふべのみきりを あさかぜゆふかぜの ふきはらふことのごとおおつのべにをるおおふねを へときはなちともときはなちて おおわだのはらにおしはなつことのごとく をちかたのしげきがもとを やきがまのとかまもてうちはらふことごとく のこるつみはあはじと はらひたまひきよめたまふことを たかやまのすゑひきやまのすゑより さくなだりに おちたきつはやかわのせにます せおりつひめといふかみおおわたのはらにもちいでなむ かくもちいでいなは あらしほのしほのやほじのやしほじの しほのやほあひにますはやあきつひめといふかみもちかかのみてむ かくかかのみては いぶきどにます いぶきどぬしといふかみ ねのくにそこのくに いぶきはなちてむ かくいぶきはなちてば ねのくにそこのくににます はやさすらひめといふかみ もちさすらひうしなひてむ かくうしなひてば けふよりはじめてつみとい
つみはあらじとはらへたまへきよめたまふことをあまつかみくにつかみやほよろづのかみたちともにきこしめせとまうす 

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